イタリア・サンレモ郊外の絶壁の町 アプリカーレ Apricale

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ vol.19

2013.08.10

ブレイユ・シュル・ロワイヤ ⇒ アプリカーレ 36km 45min

タンド線の三都市タンド&サオルジュ&ブレイユ・シュル・ロワイヤを終えて、今夜の宿のあるイタリアはアプリカーレへ。ブレイユ・シュル・ロワイヤから10分も走れば、山の緑に囲まれたドライブルートは終わりを告げ、だんだんと海の町の景色に変わって来た。道も広く直線になり、脇を流れる川は河口に近づいてきたので川幅も広がって来る。上に見えるハイウェイはニースに向かう車が渋滞。土曜日の夕方。ニースに入る人も多いはず。3年前にニースに行く際も夕方の道は混んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フランスとの国境、イタリアの海岸沿いのVentimgliaは混雑。ニーズ程ではないけれど、人と車が多い。今日ドライブして来た町や村が小さかった為に、とっても大きな町に感じる。そしてこの賑わっているVentimglia交差点を北に曲がると、人通りも建物も急にすくなくなり、そして田舎道になった。

 

しばらくしてすぐに、小さな町が現れる。こじゃれた町ではないけど、道沿いにあるバールでビールやカフェを飲むお爺さん達がいたり、ビーチアイテムを扱う売店もまだ開店中。なんだか活気のある町だ!

そんな町を過ぎるとまた町が現れた。右手に流れる川の向こうに何かがありそう。アプリカーレの手前に素敵なイゾラボーナの町があったではないか!今日は時間がないので、明日寄ってみよう。

 

そして、このイゾラボーナの先を東方向に曲がると山の斜面に石の集落が!あれがアプリカーレだ!タンドの町並みを素晴らしかったけど、それ以上に素晴らしい山の斜面の石集落。スペインのアンダルシアで出会った白い村を思い出す。こっちは灰色の村だけど。

 

道はだんだん細くなる。後ろから車が来ているから方向はあっているはず。路駐の車も目立ち始めるけど、まだまだ先。このアプリカーレ、道が細くてたどり着けるか心配だったので、事前にグーグルマップの航空写真で確認済。宿周辺の様子も把握済み!すれ違いギリギリの村の道。路駐駐車があればすれ違いができない。こんな山奥なのにこんなにまで人も車も多いなんて!びっくり。でもガイドブックには全くのっていないこのアプリカーレの村。

18:30 B&Bの看板発見。駐車場は近くの公共駐車場ってあったけど、この辺りもう路駐できるスペースはもう埋まっているなぁ~。と思っていると、警備の村人がやって来て、早く車を移動するようにって。この先に駐車場があるからそこに行かなければならない。とりあえず、荷物だけ降ろさせてください。すると、おばちゃんがやって来て、警備のおじさんに、「この人たちはこのB&Bのお客だから、荷物だけ降ろす時間をあげて。」と言ってくれたようだ。タバコをくわえた、ここの住民臭バリバリ漂うおばちゃんのおかげで取り出すことができるスーツケースとキャリーケース、寝入ったナッツをベビーカーに乗せて、ベリーは抱っこ。B&Bは坂の途中にある。坂の下で待っていると、さっきのおばちゃんが、「このお店の入り口に置きな。」ってタバコを吹かしながらおばちゃんが言ってくれた。お言葉に甘えてお店の入り口に荷物を置いてダーリンを待つ。このお店の前には手作りの可愛い子ども服が飾ってある。手にとって興味深く見ていると、「それ私が作ったのよっ。」っておばちゃん。意気のいいおばちゃんはこのお店の主人でした。既製品とは違う素朴感のある子ども服。布地の組み合わせも日本では見かけない、どちらかというと古風な生地とその組み合わせがかわいい。

ダーリンがまだ来ないので、お店の中も見せてもらうとワインが売っている。ここ地域のワイン。それにおばちゃんの手作り商品がこちらにもある。毛糸で作った小物もほとんどすべてが子ども用品。おばちゃんの趣味が詰まった田舎のお店。そして、このお店の入り口のすだれと言うか、カーテンと言うのか、毛糸のような素材でできた猫のしっぽ(?)が何十本も垂れ下っている。ナッツはこれ見て「猫のしっぽだぁ~、ほらフワフワ~。」と言って触って楽しんでいた。

ダーリンがようやく到着。離れたところに止めたらしく、ほとんど満車状態らしい。よかったぎりぎり駐車できて。B&Bの受付に入る。前に一組チェックインをしている。20歳くらいでとってもおっとり話すお姉ちゃんが、片言の英語でチェックインを受け付けている。順番が回って来てパスポートのコピーを取ったり、クレジットカード番号を控えたり、なんだか時間がかかる。そして、「子どもがいるから、予約時とは違う部屋を案内しますね。」と言って部屋に案内してくれる事に。あれ?このレセプション横の階段ではないのかなぁ?

一度外に出て、お姉ちゃんも鍵を持って「こちらです。」と言って坂道を登り始めた。B&Bの斜め前にはミッシェランの星をもらっているレストランがある。雰囲気もいいし、とにかく美味しそう。そんなレストランを通り過ぎ、急な坂道を登る。スーツケースとキャリーケースは先に運んでくれたので助かった。みーこはベビーカーを押し、ダーリンはナッツを抱っこして坂を登る。数分歩いても着かない。「もっと先よ。」とお姉ちゃん。ピザッテリアもお土産屋さんもまたまたレストランの横を通り過ぎる。下ばかり見て歩いていたので、気付くと石の壁と言うか、トンネルと言うか石壁で囲まれた細い道を歩いている。大人が3人横に並べばいっぱいくらいの狭い道。そして、エンジン音が後ろから聞こえて来た!こんなところに?と思うと、我らの荷物を運ぶカート。このカートもこの道スレズレ!このB&B専用の荷物運びのカート。この村に動く乗り物と言ったらこれくらいだ。

石畳の坂道を歩くこと5分強!急な坂でデコボコが激しいので、もっと時間がかかっていたように思える。ようやく部屋に着いた。なぜチェックインしてから、部屋に着くまでにこんなに石畳の急な坂道を登らなければならないんだァ???と思いつつ、部屋は普通の一軒家その物。どうやら、ここのB&Bはこのアプリカーレの集落で使っていない家や部屋を宿泊施設として貸し出していいるようだ。だから、宿泊客はあちらこちらの部屋と言うか、家に泊まるので、宿泊客はこの村のあちらこちらに散らばって泊まる。

 

外は古い石壁で重々しい雰囲気だけど、部屋の中は一転、フェアリーな女の子のお部屋のイインテリア。ベッドの上の壁にはおとぎ話の蝶々がデコレーションされていて、天井もアーチ状だったり、バスルームは紫色のタイルで色付けられていたり、さらに奥の(先には行けないけれど・・・)階段にはライトアップされていてワクワクするようなメルヘンのお部屋です。まるで受付のお姉ちゃんのようなおっとりする部屋。

しかし、このメルヘンのお部屋にたどり着くまでに、かなり歩いた。今まで泊まった宿の中で最高に印象深いお宿。ベビーカーを押しながら部屋にたどり着くまでは、嫌になったけど、この村の住民のように一軒家で一晩過ごせるなら来る価値があるお宿。

するとナッツが「おもちゃが足りない~!車に取りに行く~!」って騒ぎ始めた。また、この坂を下って、離れた駐車場まで行くのぉ~?親としては反対だよぉ~。ご飯を食べるところを探そう。

外に出るとなんだか賑やかだ。音がする方に行くと、ちょうど部屋の裏に当たるのか、教会と広場があった。そして、特設ステージが設けられている。たくさんの人が集まっている訳は、これで納得。路駐の車も村から外れた駐車場が満車状態なのも、人はここに集まっていた。パニーニや焼き菓子、ドリンクや、フライなどブッフェスタイルと書かれているけど、日本流に簡単に言えば、祭りの屋台。好きな物を買って広場に用意されたテーブルで食べる。楽しそうだけど、さっきあったミシュランの星をもらっているリストランテにしよう!

来た石畳の道を歩く。さっきは無我夢中でベビーカーを押して歩いていたから、雰囲気をよく見ていられなかったけど、よくよく見るととっても趣のある村。狭い通路は、寄りそう様に建つ無造作な曲線の石壁で暗くひんやりしている。ドアや窓の奥には、そのままのイタリアの生活が垣間見える。夕食を作る音や、家族の話し声。その民家の間にお土産屋さんがあったり、工房があったり、レストランがあったり。賑やかな観光地化はしていなく、手つかずの山に潜んだ絶壁の村。でも観光客は多い。登り坂ではとっても長い距離に思えたけど、下り坂ではあっという間に、レセプションのある坂の入り口にやって来た。

レストランのウェイターに声を掛けると、「今日は予約でいっぱいです。」と断れてしまった。こんな山奥のレストランでも予約でいっぱいなんだ。予約って大事!勉強になりました。

さっきのおばちゃんが店じまいをしようとしている。明日の朝開いているかわからないので、今ここでワインを買って行こう。赤と白を1本ずつ買って、おばちゃんありがとう!

なら先に駐車場に行ってナッツもおもちゃを取りに行こう。駐車場はそれほど離れていはいなかったけど、それでも村の中心の外れ。だからここから見るアプリカーレが夕日に映えて美しい。シャッターチャンス!と思って写真を撮っていると~・・・・電池切れ・・・・そんな~・・・・

そろそろどこでご飯を食べるか決めよう。

坂の入り口にも家族経営のレストランがある。それとも石壁の中にしようか。もう一度石畳の坂を登る。すると、椅子に座って、村の案内か何かをしている女性が、「どうやってこの町を知ったの?」と尋ねて来た。そりゃ~日本人どころかアジア人だって誰もいない。いるなら、イタリア人かフランス人か。「サンレモのホテルを探していたら、このアプリカーレのB&Bを見つけて、面白そうだから、ここに来てみたの。」と答えた。サンレモは大きな港町で、カジノもあるから泊まりたかったけど、バカンスシーズンの海岸沿いの宿泊施設は値段も高いし、いい所は満室状態。だから、少し離れた所も視野に入れたら、このアプリカーレがヒット。B&Bの雰囲気もいいから決めただけ。そしたら、とっても感動的な村だったというわけ!来て見ないとわかりませんねぇ~。

この女性のいる前にもレストラン。中に入って席がある聞いてみると、「コース料理」と言われたので、ちょっと不向きかな・・・しかたないので、さっきの家族経営のレストランにしよう。

が・・・せっかく下まで下って来たのに・・・満席とのことでまたもや断られてしまった・・・

20:20 今夜は広場のブッフェスタイルに参加するしかない。またもや石畳の坂を登り、教会のある広場に行く。人はいっぱい。空いているテーブルを見つけて、陣取り。みーこたちが席についている間に、ダーリンが買い出し。まずはビールとウォーター、フライドポテトとズッキーニの花のフライ。ズッキーニの花のフライは1つ€1.安くて美味。

次はみーこの番。作り置きのグリル料理が並んでいるけど、アルミホイルを覆っているのでちょっと中身がわからない。たまたまホイルが取れている(バジル)ペストのラザニアが気になるので買ってみよう。あれ~、前の人の方が量があったよぉ!適当に切り分けて紙皿に乗せるので量もバラバラ・・・ちょっとショック・・・屋台の料理、これで€7は高い!

味はおいしいけど、グラタン皿に盛りつけてあって、作りたてならもっと美味しいんだろうな。でもナッツには不評で、再びダーリンが買い出し。今度は生ショートパスタのナポリターナと白ワイン。こればこれで美味しい。サラダが欲しくなったので、違う屋台でサラダを注文。目の前にディスプレイがないので名前で判断。するとライスサラダが出て来た。う~ん、これってちょっと違うけど、今この広場にあるメニュでさっぱり味はきっとこれしかない・・・。

21:00 すると、だんだん周りのテーブルが片付けられて行く!なんだ!なんだ!我らのテーブルにもその波は押し寄せて来た!「ごめんねぇ~」と言うように、まだ食事が終わっていないけど、テーブルとイスが片付けられてしまった。食べかけの料理と飲みかけのワインを持って広場の隅に避難!

広場に設けられたステージ上にチャップリンもどきが登場。もちろんイタリア語なので何を話しているのかわからないけど、イタリア語のリズムで楽しい気分になる。みーこたちでも愉快にしてくれるイタリア語ってすごい!これはムービーに録画するべきだ!と判断して、ナッツとベリーを連れて一度部屋にムービーを取りに戻る。

部屋でムービーを取り出して、部屋を出た所から録画開始!片手でベリーを抱っこし、もう片方の手でムービーを回す。石畳のゴツゴツした薄暗く狭い道を歩く。猫がいたり、すれ違う人がいたり、ありのままのアプリカーレの夜の姿をムービーに納める事ができる。

広場に戻ると、みんなステージの周りで大いに賑わっている。ダーリンは広場の隅に残された椅子に座って待っていた。みーこはおもしろいステージの様子を録画。

しばらくすると、右手と左手に人が分かれ始めた。まるで、某番組の〇か×かに分かれるように!それから、ぞろぞろとみんな移動して行く。どこに行くんだろう。そして広場からみんな去ってしまった。イタリア語がさっぱりわからないので、これ以上居ても仕方がないから部屋に戻ろう。ただわかったのは、このステージの劇の一環でみんなでこのアプリカーレの村のツアー?に出かけたって事。

そしてさらわかって来たのが、部屋に戻る途中に、女装した黒服に黒い帽子、真っ赤な口紅を塗って、つけまつげもバリバリの2人の男性が数段高い所で立っている。どうやらこの劇の一部のステージのようだ。それから別のところに〝ハリー・ポッター”に出てくる、森に住んでいる巨人ルビウス・ハグリッドのような大男がドカンと椅子に座って観衆が来るのを待ちわびている。観衆の群れから外れて歩いているみーこたちに微笑んでくれた。もちろん、ナッツがバイバイって手を振ると、手を振って応えてくれるオカマちゃんとハグリッド。

それにしても、デザートとして買ったカップのジェラ―トを持ちながらベリーを片手で抱っこし、もう片方の手で再びムービーを回し、肩からはバッグを掛けている。しかもベリーはジェラ―トを食べたくて動くにも関わらず、ダーリンとナッツは身軽にヒョイヒョイ軽やかな足取りで先に歩いて言ってしまう!  おい!待て!なんでこんなに不平等なんだ!思わず、口に叫びながらムービーを回していると、前から観衆の大群が押し寄せてくる。みーこたちが逆走なので、なんだか邪魔に思えたけど、ムービーを回しているので。実況中継がてら 「なんだ!なんだ!大群が押し寄せてくるぅ~!うわぁうわぁ~!ジェラ―トがこぼれるぅ~」なんて叫んでいたらみんな笑ってすれ違って行った!

バカンスシーズンの夏だからか、それとも土曜の夜だからか、いずれにしてもアプリカーレはこの村をツアーのようにして劇を見回るイベントが開かれているので、小さく、山岳の中にあっても観光客で賑わっていました。しかし、あの群衆が過ぎ去ってしまった、通路は時代をタイムスリップしたかのように静まり返っていました。

あ~それにても腕が疲れた・・・

【 vol.20 アプリカーレの隣の町 イゾラボーナ ISOLABONA  へつづく 】

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ へつづく 

フランス・ニース北 タンド&サオルジュ&ブレイユ・シュル・ロワイヤ ドライブ

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ 2013 vol.18

2013.08.10 (sat)

15:15  リモ―ネピエモンテからお昼寝モードに入るダーリンに代わってみーこがドライバー。

リモ―ネ・ピエモンテ(イタリア)  ⇒  タンド(フランス)    20km 25min

山道をくねくね走る。一昨日のスイスのレザンやシャモ二ーの山道よりはひどいカーブではないけれど、それでも時々下り坂のカーブがあったり。酔いやすいダーリンは寝ているので、ひとまず安心。

30分くらい走るとフランスに入る。ドコモの海外案内メールがどんどん配信されてくる!ピロン、ピロンってメール着信音。携帯君も忙しいねぇ~。

タンドに近づくと民家が増えて来て、みーこが走るこの道の脇にも並木が整備されている。観光地が近づいてきた予感。タンド中心はいろいろなお店が連なり、人も多い。車も多くなりゆっくり走る。どこかに止めて歩きたいけど、止める場所が見つからない。路駐できる場所を見つけて入ってみたけど・・・ちょっと狭い・・・詰めればどうにかなるかな?頑張ってみるけど・・・う~ん無理そう・・・場所的には最適なんだけど。ここからはお昼寝から目覚めたダーリンに任せよう。

この道を下り始める。でもタンドの中心から遠ざかってしまう。石造りの古い民家が道沿いに続く。しかし、ここからのタンドの眺めが最高!車を止めて写真を撮りたいけど、道が狭いので路駐は出来ない。Uターンできる場所からの眺めは残念ながら、目の前の建物が邪魔になって全体像が撮れない。Uターンして中心に向かいながらシャッターチャンスを待つが・・・動いている簡単ではない。

Pマークを見つけて入ってみると、そこは駅前の駐車場だった。ガイドブックにニースからイタリアのクネオを繋ぐタンド線が絶景を見れる列車があるって読んだ。そのひとつの駅がこのタンド。

通りに出てちょっと散策。チーズ屋さんや雑貨屋さん、食品屋さんが並んでいる。山の中の小さな町だけど、賑わっている。塗り壁の建物はクリーム色だったり、黄土色だったり、何とも言えないこの地味な風合い、剥がれかかった壁色がいい。

 

路地に入って坂道を登ってみる。きっとここからの眺めがいいんだろうな。でもベビーカーを押しながらはちょっと大変。先にそれほどの見どころがあるのかなぁ~?民家のベランダばかりが目立って来た。。これは遠くから見るのがいいんだろうと判断して戻る。

山沿いのタンド言えども、日差しは強い。建物の路地から車が通る広い道に出ると、サンサンと太陽が照りつけてくる。駐車場に戻る前に何かの銅像がある。なんだろう??

車に乗って、次はサオルジュへ。

タンド ⇒ サオルジュ  15km  20min

サオルジュに行くには国道74号線から fontanの村の角を曲がって行く。初めここがサオルジュかと思ったけど、とっても静かな村で、国道より狭くなった道を曲がってから500M程走ると小さなグランドで男の子達がサッカーをしている。そして、静まり返った線路沿いを見て“ここはサオルジュではない!”と確信。だんだん細くなる山道を走る。山道と言うより、崖道。ミラーのないカーブ。ミラーのない細いカーブを通ると去年のイタリア・チンクエレッテを回想させられる。こんな狭いカーブで車が勢いよく来たら・・・絶対!事故!なんでミラーがないんだろう?これって日本人の感覚かなぁ~?そう思うと日本ってなんて気の効いた国なんだ!素晴らしい!

細いカーブミラーのない崖道の次は、対面通行ができない細いトンネル。向こうから来たら・・・と心配しつつ、対向車が来なくてよかった。

 

そして、だんだん路駐の車が目立ち始めた。ここがサオルジュ!みんなこの細い崖道を通って来ていました。

しかし、車を止めて歩いてみたいが、ナッツもベリーも熟睡中。起こすのも大変だし、時間も夕方が近づいているから、みーこだけがこの村の外観を巡って来ます。

小さいながらも観光客は多く、古く、小洒落れてもいないカフェがあったり、暗くちょっとホコリを被っていそうな商店があったり。昔ながらの田舎のフランスを楽しめそうなサオルジュ。この村の記念に絵葉書を購入。列車で立ち寄ったら、楽しいんだろうなこの村。なおさらチンクエレッテの村と雰囲気が重なる。

再びこの細い崖道をFontan に向けて走る。今度はトンネルで対向車がやって来た。でも、ちゃんと我らの車がトンネルを出るまで、入り口で待っていてくれる。これが暗黙のルールなんだね。カーブミラーのないカーブでは怖いのでクラクションを鳴らしながら走行。幸いカーブでは対向車と遭遇しなかったけど、視界のいい所で対面通行しても道が狭いのでギリギリ・・・

Fontan の線路が見えるようになるとやっと道も普通に広くなり、一安心。そして、国道74号線にでる。しばらく走ると左手に サオルジュの全貌が見える!近くで見るより美しい。“木を見て森を見ず”ってまさしくこの事!一つ一つの古い建物や街並みを間近で見るのも楽しいけど、遠くから山の中にぽかりと浮かぶ村の全体を見上げてこそ、歴史を感じる。古びた時計塔とそれを囲むように建てられた民家。ドライブで出逢った風景です。

サオルジュ ⇒ ブレイユ・シュル・ロワイヤ 9km 15min

続いてブレイユ・シュル・ロワイヤ。サオルジュより新しい町並みに見える。でもまだナッツもベリーも寝ているので、ここでもみーこが車から降りて1人で散策。まずは川沿いを歩き、橋の上からこの町全体を見回してみる。教会のような大きな建物が際立ってある。教会らしき建物がロ堂々としているので、周りの建物が小さく思える。この川の向こうにも点々と家があるが、レストランかな、民家かな?

橋を戻って、路地を歩いてみる。田舎の小さなカフェがある裏道。タンドやサオルジュに比べて人通りが少ないと様に思える。車が止まっている表通りに戻る。薄暗い裏通りに比べて、国道がある表通りの色は鮮やかだ。

ナッツもベリーもまだ寝ている。このままサンレモ近くの海沿いの町にに出てから、アプリカーレに行こう。ここはフランス。しばらく走ると、また携帯に海外案内メールの着信音が鳴っている。さっきイタリアからフランスに入ったばかりだけど、またイタリアに戻る。ドコモサービス、お疲れ様・・・

【 

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フランス国境の村 イタリア・リモ―ネピエモンテ

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ 2013 vol.17

2013.08.10 (sat)

イタリアはクネオを出発してフランスとの国境に向かってドライブ。

当初はクネオから南フランスの村・タンドに直接向かう予定だったけど、ダーリンが疲れてしまったらしく、その手前の村に立ち寄る。

クネオ ⇒ リモ―ネピエモンテ  27.5km 30min

ナビでは30分くらいの距離のと言う事だが、結構山道で、ゆっくり行くと40分はかかる。なんだか雰囲気がよさそうなので寄ってみよう、リモ―ネピエモンテ。

13:20 キラキラ夏の日差しが山を照らして輝くリモ―ネピエモンテ。すぐ目の前には手が届きそうな緑の山が広がっていて、その山の間に小さなイタリアの村があります。建物は石造りが中心で、中にはログハウスもあり山のかわいいリゾート地、リモ―ネピエモンテ。冬はスキーで有名らしいけど、スキーをしないみーこ一族にしてみれば、夏のピエモンは素晴らしい。夏の日差しに照らされて、植えられている花は鮮やかに映えているし、緑も生き生きとして美しい。それにこの植物の自然色とコントラストになっている青空がこの村の建物達を引き立てている。

村に入ってすぐの公共駐車場に止めて歩く。そんなに広くはない村の中心地。ただ歩くなら、10分もあれば把握できそう。お腹も空いたのでレストランを探しながらお歩くけど、なんだか匂うこの村。お土産を売っているお店に可愛い物がありそうだ。この村の中心にショップは10軒あるか、ないか。今日はどう日とあって、お休みのお店もあるので、営業中のショップは5軒程でした。ミニスーパーもお休み中。

よく見るといい物が売られていて、田舎だけあって、物価も安い。テーブルクロスやキッチンツールを作った端切れの布が€1で売られて、何かに使えそう。キッチン用品もかわいい。何点か買いあさっているうちに、ダーリンはレストランの偵察に行っていてくれた。どうやら、この角の先に込み合っているフンギのパスタが食べられるレストランがあるようだ。とっても込み合っている。テラス席は空いていない。向かい側にも雰囲気のいいログ調のレストランがあるけれど、ここはピッザテリア。ピザ中心で、パスタはなさそう・・・

他にレストランを探してみるけど、不思議にもスパゲッティ・カルボナーラやラザニアはあってもフンギのパスタを扱っているお店はない。どうしてもフンギが食べたい!と言う事でやっぱりさっきのフンギのレストランに行ってみよう。

テラス席はいっぱい。思い切って、聞いてみると、中の席なら空いているようだ。この際、美味しいフンギが食べられるのらどこでもいいです。店内も混雑している。これなら味は間違いない!とっても忙しいレストラン。注文した品が来るまで時間がかかるので、料理が来るまで、外でぶらぶらしていよう。

白ワインを注文。それにフォトチーネフンギとピッザッ・カプリチョ―ザ、グリーンサラダとホタテのグリルを注文。ピッザッはフンギ、ハム、アンティーチョーク、オリーブが乗っている素材重視のピザ。フンギが目当てだったので、フンギが一番美味しいように感じる。それ以上にフェトチーネ・フンギが美味しい事!たっぷりのフンギに濃厚なソースで絡まっている。ソースがたっぷりではないが、パスタにしっかり味が付いている。注文時にフンギのパスタを嫌がっていたナッツは、ピザよりもパスタがいいと気に入ってしまった。1皿だったのが予想外れ。ピザを止めてもう一皿注文しておばよかった。正直、この旅行のパスタの中で一番おいしいパスタでした。

それにダーリンが注文したホタテのグリルもトマトソース味で付け合わせのルッコラとさっぱりサラダ感覚で食べれるグリル。これも正解。この小さな村リモ―ネピエモンテはスキーリゾートだけあってレストランは多い。その中でとりわけこのお店はおいしいと思う。だって、この村の中心地をあちらこちら至る所見たけれど、一番賑わっている。きっと上位に入るお店だ!

最後にパンナコッタを注文。ここもソースが選べて、ブルーベリー、キャラメル、チョコの3つの中から選ぶ。ナッツは真っ先にチョコ、みーこはキャメル。キャラメルソースのパンナコッタは昨日と同じく濃厚でキャラメルと相性がいい。ベリーもひたすら食べている。一方チョコは・・・

パンナコッタの白色がすっかり隠れてしましい、「これはチョコプリンですか???」と言うほどにチョコでコーティングされている。スプーンですくって中を見ればいつものパンナコッタあるけれど、すっかりチョコで生クリームのミルクの味がなくなっている。それでもナッツは喜んで食べていたけど、それはパンナコッタとはちょっと違うなぁ~と思いつつ眺めていた。

15:15 駐車場のパーキングメータは14:34分まで。すっかり時間は過ぎてしまったけど、この小さな村なら、時間をオーバーしても大丈夫だろう。

それでも食べ終わるとまっすぐ駐車場に向かう。が・・・駐車場横の雑貨屋さんが気になったので、鍋敷きとナッツもお砂場で遊ぶ、アイスクリームコーンを買う。中には子どものおもちゃがいっぱいあって、おもちゃを扱う駄菓子屋さんのよう。だって、一つ一つのおもちゃがそれほど高くはない。数百円程度の物が多く、中には大人向けのお土産が売っている、田舎のなんでも商店っていいたところ。

みーこが買い物をしている間に、ダーリンはアイスキャンディーを買っていた、しかし!このアイスキャンディ、ガリガリ君ソーダのような色も形もしているけど、味が____フェンネルの根の味!これは食べられない!。日本流で言うなら、ウイキョウアイスだけど、これはイケテいません!何も知らずにして、わさび味かセロリ味のガリガリ君を食べてしまった感じ。後味悪く、リモ―ネピエモンテを去って行くのでした。

【 vol.18 南フランス ニース北の村タンド&サオルジュ&ブレイユ・シュル・ロワイヤ へ続く】

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イタリア・トリノ郊外の町Cavourからクネオ(Cuneo)へドライブ

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ 2013 vol.16

2013.08.10  (sat)

10:15  庭園の素敵なCavour の B&B La Viaを後に、ガイドブックの地図上に地名だけ表記されていたクネオ(Cuneo)が今日の一番最初の訪問都市。

Cavour ⇒ クネオ Cuneo  52.5km   55min

のんびりとした田園風景があったり、小さな町や村があったり。田園風景はトスカーナの田園風景とは異なり、なんだかわからない野菜が育てられているので農村風景と言ったところかな。十数キロおきにある町は高層アパートがあり昔からの町と言うよりは、新しい町のようだ。

 

途中、木材か、食品か何かの大きな工場が見えた。何気に「大きな工場だねぇ。なんだろうね。」と言うと、突然進行方向から逸れ出し、工場探索に走ってしまったダーリン。早く次の町に行きたい、みーことナッツは不機嫌。でもこれに逆切れしたダーリン。「ゆっくり行こうって言ったのはみーこだろぉ~!俺が運転しているんだから、どう行ってもいいだろ!」ってみーことナッツより不機嫌になってしまった・・・

11:30 不機嫌なままクネオに到着。町の中心的な通りであるvia ローマには古い建物や教会がある。観光地化されていないようで、なんだか、庶民の暮らしぶりが伺えそう。土曜の午前の静かなクネオの町。

ローマ通りに路駐して歩いてみる。不機嫌なダーリンは1人ぶらぶら。みーこはナッツとベリーを連れてぶらぶら別行動。このローマ通りを歩くくらいならはぐれないだろう。それより、気になるスニーカーのお店がある!とってもカラフル、プリント柄がかわいい。半額となれば飛びつかずにはいられない!ナッツもサイズもあるのでまとめ買い!歩き始めてすぐに手荷物が大きく増えてしまった。

 

でもローマ通りのお店は土曜の午前とあって閉店のお店も目立つ。気になるお店もお休み中。反対側のお店も見てみる。それにしてもダーリンにすれ違わない。30分以上経ったので、駐車場の場所に行ってみる。ダーリンの姿はない。これは本当に怒ってどこかに姿を暗ましてしまったようだ!ナッツと探してみるけど、姿は見えない。仕方がないので、電話してみる事に。

 

「今どこに居るの~?」って聞くと、「お茶している。」って。「どこ?」って尋ねると、「車のそばのカフェ、探せばわかるよ。」って言うけど、さっき通ったカフェにはいなかった・・・どこじゃ~!

すると反対側の通りの気づきにくいお店の隅の外テーブルにいた!1人でサラダとパンを食べながらくつろいでいた!まだ怒っているのかなぁ~?ナッツは嬉しそうにダーリンの元に走って行く。そしてダーリンのお食事をねだる。「何か食べる~?」ってダーリン。特にお腹も空いていないので、レモネードだけ頼む。昨日と同じ缶のレモネード。日本風に言うならレモンスカッシュ。そう、まさしくレモンスカッシュだ!以前飲んだ時はフレッシュのレモンジュースに炭酸水を割って飲んだ。缶で出されると、残念・・・

ダーリンはまだ椅子に座っているので、ちょっとぶらぶら。この町、意外と面白くて、路地には不思議なオブジェが置かれている。みーこが見つけたのは、2階や3階のベランダから手の形をしたオブジェがにょきにょきといっぱい出ている路地。それに、魔女のようなお化けのようなオブジェが通りに置かれて、その上には大きな鍵のオブジェが吊るされている。遊び心があって面白い。他にも探せばもっとあったかも。

 

 

 

 

 

 

 

ダーリンの虫の居所も良くなったところで出発しよう。たまたま駐車した場所は下町風の via ローマだったけど、この先には大きな広場があって、小さくはない町のようだ。クネオ市街を橋から眺めると時計台のある塔や教会の頭などが見え、赤茶色の屋根でまとまったこの町は美しかった。ただ、今日も暑く、日差しが強い。こんな中、日陰のない広場を歩く気にはなれませんでした・・・

【 vol.17  フランス国境の村 イタリア・リモ―ネピエモンテ へドライブ 】

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Cavour LA VIA の素敵な庭園と朝食

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ  vol.15

2013.08.10  (sat)

 

7:00 鐘楼の鐘と共に起床。朝日が差し込んでキラキラと眩しい。ナッツもベリーもひょこひょこっと起きて来て、早速おもちゃで遊び始める。みーこも荷物整理や昨日の出来事などをメモに整理したり。のんびり過ごす。朝食は8時からなのでそれまでお部屋で。テラスから見える庭の木々や花がとっても美しい。朝日に照らさせて、花の色がはっきりと映る。

そして、テラスに伸びるブドウの蔓。手の届く範囲に色づき始めているぶどうの粒。ちょっと頂いてしまおう!紫色に色づき始めた数粒を採ってみる。ぶどう好きのナッツが食べてみる。「美味しいけど、種がある~!」って言うと、ベリーが「私も!私も!」って言うようにやって来た。ベリーはわからず種ごとごっくん!まいっか!もっと欲しいっていうけど、もうないよぉ~。

8:00 お腹を空かせてようやく、朝食タイム。時間になったのですぐに下のダイニングへ。こんな素敵なお家なので、朝食とお庭をゆっくり楽しもう。朝食メニュはいつも通りの、パンにクロワッサン、パウンドケーキのような焼き菓子、それにシリアルや市販のドーナッツ。オレンジジュースにヨーグルトやチーズのいつもの顔ぶれ。でもイタリア独特の味の焼き菓子を朝から見ると「イタリアに来たなぁ~」って感じます。レモンの風味が効いたボソボソ感のあるパウンドケーキやドライフルーツが入ったパウンドケーキなどがよくテーブルに用意されています。

おばあさん入れてくれたカプチーノと一緒にパンを食べる。これが美味しい。ナッツもベリーもゆっくり食べて、食べ飽きてくると今度はお外に行こう!って。どんなお庭になっているのか、とっても興味があるのでお庭に出てみよう。どうやらウェディングパーティを行うようで、その為のテーブルや椅子が隅に積んであります。

バラのトンネルに、アジサイなど、白と緑を基調に大人色の花々が所狭しと植えられています。お爺さんが植物に水やり中。この植物たちを毎日手入れをするのは大変だろうな。好きでないと毎日続きません。バラのトンネルの先には、ベンチが置かれたスペース。ベンチのほかにも、荷物を運ぶ手押し車や、小さな小屋があったりと探索するのが楽しいお庭。

ナッツがかくれんぼをしようと言うので、かくれんぼ。広く、木や小屋など隠れる所がいっぱいあるので、大人でも楽しい。鬼ごっこしてちょっと小腹がすいたのか、再びダイニングルームに戻って、市販のドーナツを手に取る。ダーリンはまだ朝食をたべながら、パソコンで仕事中。みーことナッツとベリーでお庭の散歩。

9:30 1時間近くもお庭にいたので、そろそろ満足。でもダーリンはまだパソコンで仕事をしている。「まだぁ~?」って言うと、「みーこがゆっくりしよう、っていうからゆっくり仕事しているんだよ。」って!ゆっくりにも程がある!今日だって、このCavourからクネオに行って、そこからフランスに入って、小さな村を見てから、再びイタリアに入り、サンレモ近くの村までドライブ。もう1時間半もこのダイニングルームにいるよぉ!

10:00 ダーリンのお尻を叩いて、部屋に戻り、チェックアウトの準備。もう来ることのないこの小さな町Cavourのお宿 LA VIA は親切なおばあさんが出迎えて朝食を用意してくれるお花がとっても素敵なB&Bでした。

【 vol.16  Cavour から イタリア・クネオへドライブ へつづく 】

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トリノ郊外の町Cavour 

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ vol.14

2013.08.09  (Fri)

アオスタ ⇒ Cavour  170km  1h45m

イタリアのローマ遺跡を十分に満喫できたアオスタを後に、今夜の宿のあるCaavour へ。とっても迷ったお宿。トリノ市内に予約しようとしたけれど、かわいいお部屋のあるホテルやB&Bがなく、モダンなインテリアのホテルが多い!ならB&Bの方が普段着のイタリアインテリアに出逢えるはず!と思いB&Bを探していた。スパークリングワインで有名なアスティ周辺にはBB&Bがいっぱいあり、かなり迷ったけど、全く反対方向の、特に観光地でもないCavourにあるB&Bに決めた。決め手の理由はただお花で飾られたお庭が可愛いから。レストランもB&Bから500m先にあると言うのでディナーに困る事はないだろう。

18:00 荷物整理&ナッツの公園を終えて、アオスタを背にCavour に向かう。なかなか立ち寄る機会のないトリノを通り過ぎてトリノ郊外のCavour に向かう。まだまだ日が高い位置にある。ガイドブックには載っていない小さな村も気になる。ハイウェイ沿いに所々に現れる。

トリノ郊外からは一般道を通ってCavourへ向かう。アオスタの食事中に寝ていたベリーはお目目ぱっちり!そしてナッツはトイレ~、でも我慢できると言うので、畑のトイレではなく、B&Bのトイレまで頑張ろう。

しかし、前にとっても遅いトラック・・・時速30kmくらいで走っている。60km/出せるので、半分の速度。みんな越して行くけど・・・ダーリンは越さない・・・ナッツ頑張れ!トウモロコシ畑か何かの畑ばかりが続く、トリノ郊外の田舎道。なんだかトスカーナの風景を思い出させてくれる。日がだんだん傾いてくる。

20:15 Cavour の町に到着。到着してもこの遅いトラックの後ろを走る。本当に観光客が来るような町ではない。こんな町に宿があるのかなぁ?そしてナビはぴったりB&Bの前まで誘導しくれた。普通の民家の中にあるB&B.ナビや詳しい地図がなければ、見過ごしてしまうほどのB&B.でもいっぱいのお花が咲き誇っているこの家は予約時に見た写真その物!

バラの花のアーチをくぐって家の中に入るとおばあさんとおじさんがいた。おじさんは、このアばあさんの息子さんで英語が話せるからこの時だけ一緒に居てくれた。エントランスのドアを入ってすぐある広い部屋には造花やぬいぐるみ、果物や野菜をモチーフにした置物が所せましと飾られている。それにウェディングパーティを受け付けているB&Bなので、ウェディングの為の白いレースの飾りもある。

廊下や部屋の電気のつけ方、明日の朝食時間などひと通り英語で説明をしてくれて、最後に「母がディナーのレストランまで連れて行ってくれるけど、後何分後がいいですか?」って聞いてくれるので、「では30分後に。」と伝えて、息子さんは帰って行った。

お部屋は石と太い木の梁がある古さがいいお部屋。木製の家具が置かれていて、ベッドも広い。それにベリーの為にとソファーがベビーベッド代わり。テラスからは手入れの行き届いた庭が見える。ダーリンは早速テラスの椅子の上でゲームを始めた。ナッツはおもちゃで遊ぶ。ベリーも部屋にある雑貨に手を出したり、行ったり来たり。それぞれこの古いけど、インテリアが素敵な部屋でくつろいでいる。みーこは唯一モダンなシンクとシャワーがあるバスルームでシャワーを浴びる。ナッツとベリーを呼んで、食事の前にシャワーを浴びてしまおう。

 

21:00 紙は濡れたままでいい。この暑さで自然乾燥。日も落ちて暗くなって来た。石造りの廊下は暗い。壁にあるスイッチを入れて足元を照らす。下ではおばあさんが待っていてくれた。おばあさんは歩いて5分以内にあるお薦めのレストランに連れて行ってくれた。B&Bの一番近くにもレストランがあるけど、ここはお薦めできないらしい。お薦めのレストランは、初めてこの町を訪ねた者では一見レストランとは気付かない様な作り。ビルの2階にあって、中が見える窓があるわけではない。重いドアを開けて、階段を上がると、落ち着いた雰囲気のリストランテがあった。広いダイニングだけど、1、2組しかお客さんはいない。やっぱり田舎だからかなぁ。

ウェイトレスのお姉さんは気さくな感じで、奥から聞こえてくる話し声は大きい。思っていたより気取らないレストラン。ハウスワインとアンティパストとサラダ、それにスパゲティボンゴレ、スパゲッティマリナーラを注文。アンティパストにはトマト煮のカポナータ・ナスとズッキーニのグリル・ハム・サラミ・モッツアレラチーズの盛り合わせ。シンプルだけど、これこそみーことダーリンのお気に入りの一皿。塩とオリーブオイルのうまみで新鮮な素材が引き立つ。それにドライの白ワイン。これだけでイタリアンは幸せ。ナッツとベリーもハムとパンで美味しく食事。

そして、イタリアで食べるパスタ。海がない町だけど、ボンゴレとマリナーラ。最初は心配していたけれど、そんな心配は無用だった。アサリも魚介もたっぷり使っているけど、嫌な生臭さはない。アルデンテで歯応えアリ!ナッツはもべリーも喜んでパスタを食べる。でも眠くなったナッツは途中でおやすみ。そしてベリーは食べ続け、全て完食!ダーリンは魚のグリルも注文。みーこはその間、パンナ・コッタのキャラメルソースがけ。これ本当に美味しい!お腹いっぱいだけど、このボリュームのあるデザートは食べれてしまう。ベリーも気に入って食べまくり!全て食べ尽くして、お腹いっぱい。

最後は寝入ったナッツをダーリンが抱っこして、お部屋に戻る。食後の運動だ!

【 vol.15  Cavour の素敵な庭園B&Bで朝食 へつづく 】

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シャモ二ー・トンネル越えてイタリア・アオスタ ローマ遺跡の町

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ vol.13

2013.08.09 (FRI)

14:20  ようやく通過できたシャモ二ーのトンネル。やはり片側通行だった。40,50kmで走れば両面通行ができるけど、敢えてさせないようです。走行台数も多いし、事故になったら、う回路がないのでそれを避けての措置かな。

それにしても長いトンネル。時速60~70kmで走るけど、10分経っても出口に出てこない。少なくとも10kmの長さがある。

14:33 やっとトンネルを抜けてイタリアにやって来た。約13分間トンネルいたから、12km以上の長いトンネルでした。シャモ二ーのトンネルを越えてイタリアに来ると晴天も晴天。おまけに日差しは強い!フランスの太陽とは一味違うイタリアの太陽。眩しく、陽気な太陽。

当初はトリノに行く予定だったけど、このトンネルと通過するのに予定外のタイムロス。

シャモ二ー ⇒ トリノ  170km 1H50M

シャモ二ー ⇒ アオスタ  57km 50min

大きな都市だと目的地に行くまでに道が込んでいたり、どこを見ようかまよってしまうので、今回はトリノは諦めてアオスタに行こう。ローマの円形劇場跡があると言うアオスタ。寄ってみたかった町なのでワクワクする。

15:15 渋滞で疲れたので、休憩にはぴったりの位置の観光地アオスタ。ナビの誘導でアオスタ駅まで来た。ちょうど、駅前の公園横に縦列駐車のパーキングがある。日陰になっているので嬉しい。ここに止めてぶらぶらしてみよう。市庁舎前の広場はに賑わっている。壁の色や建物形がイタリア。さっきまでフランスに居たけれど、山一つ越えてこんなにも建物の色や形、それに太陽の照りつけまで違う。そして・・・暑い!このシャモ二ーの寒さ対策で履いた黒いタイツ、長袖のシャツ、全部脱ぎたい!できるだけ日陰を歩こう。

 

ランチがまだなのでどこかで食事にしたい。市庁舎広場に2つレストラン。他にあるかなと期待をしつつローマの円形劇場跡と反対方向を歩くけど、ファッション系のショップだけが並んでいるので、市庁舎前の広場にあるカフェ・レストランにしよう。あいにくパスタはないが、サラダの種類が多い。モッツアレラチーズとメロンがトッピングされたサラダと、グリルした野菜がトッピングされたサラダの2種類と、ナッツのリクエストのピッザッ・マルゲリータ。ベリーはすやすやお昼寝中。広場にテントが張られたカフェレストラン。風が強くなってきて、紙ナプキンなどが吹き飛ばされそう!なんとかテープル上の物をガードしながら食事。サラダはボリュームがあって€8程、ピッザッも€7程でお手頃の値段。サラダ一皿でお腹が満たされる。ピッザッも数切れ食べ残ったので、残りはベリーの為に持ち帰ろう。風も強いので、ここでご馳走様。

どちらに行こうか、まず、市庁舎沿いを歩いて見るけど、特別見どころがなさそうなので、ローマの円形劇場跡に向けてVia Porta Pretoria をプレトリア門に向かって歩いて行く。すれ違う人の多くが黒いコーンワッフルのジェラ―トを食べている。それを見ていると、つられて食べたくなってしまう。ここだ!プレトリア門の手前にジェラ―ト屋さんがありました。スタイリッシュなジェラ―ト屋さん。種類は15種類ほど。どちらかと言うとさっぱりとした味が多いように思える。サイズを選んで、3種類選ぶ。MサイズとLサイズはワッフルコーン。黒いワッフルコーンが気になるけれど、ナッツが普通の茶色がいいと言うので、仕方がない、交換してもらって茶色のワッフルコーンに!これじゃ普通じゃん!バニラがいいって言うナッツ。よくわからないので、黄色いクリーマと白いクリーマ、それとみーこが気になったカプチーノテースト。ダーリンはSサイズで普通のコーンにチョコ味。バニラは日本のバニラと味が違う。それは当たり前なんだけど、白いクリーマ(バニラ)の方がさっぱりとした口当たりで、口に合う。黄色いクリーマ(バニラ)はちょっと独特の癖が気になる。カプチーノ味は大人の味。でも案外ボリュームがあるし、予定外にもナッツの口に合わなかったので残念ながら、完食できず・・・

Via Porta Pretoria にも美味しそうなケーキ屋さんやお土産屋さんが並んでいるけど、プレトリアの門を過ぎるとさらにショップが並んでいる。数時間前までいたフランスとは異なった町並み。昨年訪れたオルビエートを思い出させる町並み。ローマ皇帝アウグストクスが作った町で、それを引き継ぎながら歴史を守って来たイタリアの町アオスタ。

16:30  通りにはイタリア食材を売るお店、雑貨屋さんなどいろいろ。パーキングメータは17:15まで。プレトリア門からアウグストゥス帝の凱旋門までは200~300m程のそんなに長くはない通り。その短い通りに宝箱のようにぎっしり気になるお店がいっぱい。子ども用の木製の雑貨を扱うお店で、かわいいスタンプとベリーのカスタネットを買って、アオスタとロゴの入った木製の小さな宝箱、手芸屋さんで、可愛いレース。お手頃な小さな可愛い物をGETできるこのアオスタは来て正解!トリノなら短時間でどこを見ていいのか迷って、果たしてここまで満足できなかったと思う。最後にワインとポルチーニ茸を買ってパーキングに急ごう!

17:30 ちょっと遅れちゃったけど、なんとかセーフ!荷物整理をしたいので、公園の汽車に乗りたいナッツとべリーをダーリンが連れて行ってくれた。今日はモンタンヴェール登山鉄道 に乗って、レジャーパークで遊んで、そしてまたまた公園の汽車に乗って。なんだかナッツとベリーの遊園地日って感じ。荷物整理も終わったので今夜の宿のある、Cavour に行こう。

【 vol.14  トリノ郊外の小さな町Cavour へつづく 】

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シャモ二ー・レジャーパーク&シャモ二ーのトンネル越えイタリアへ 

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ vol.12

2013.08.09

11:00 モンタンヴェール登山鉄道からシャモ二ーの町に戻って来た。ナッツは登山鉄道から見えたレジャーパークしか頭にない。レジャーパークがある事は、パンフレットを見て知っていたけど・・・まさかモンタンヴェール鉄道の駅の目と鼻の先にあったとは・・・

駅前のスーベニアショップを覗いてゆっくりショッピングを楽しみたいけど、ナッツが許してくれない。早く滑りだーい!って。天気も回復しつつある。

入園料はない。乗りたい乗り物に料金を払うだけ。ブランコや遊具は無料。ベリーにはこのブランコで十分だ。ナッツとダーリンで麻のシートをそり代わりに長い滑り台を滑りに行った。天気は悔しいほどに回復して、上着を着ていると暑い!下の長袖でも暑い!半袖が欲しいほどまでに、日が差して来た。日差しってすごい!今頃メール・ド・グラスも天気がいいはず。素晴らしい風景が楽しめているんだろうなと思うと本当に悔しい。

 

レジャーパークは家族連れでいっぱい。ベビーカーも多い。でも日本人は我らしか見当たらない。みんなモンブランを拝みつつ?このレジャーパークで遊んでいます。日差しは暑いけど、空気は涼しいので避暑地ですね。バカンスシーズンのヨーロピアンで賑わっている光景は日本の夏休みシーズンで賑わう観光地と全く同じ。

 

ブランコに飽きたベリーと一緒にダーリンとナッツの様子を伺いに行くと、はしゃいでる、はしゃいでる!思っていたより、かなりスピードが出る滑り台。それを繰り返し、繰り返し滑るナッツ、「ママもやろう~!」って言うから、初滑り。シートをお尻の下に敷いて・・・うわぁ――――スピードが緩まないよぉ~!止めてくれぇ~!と言う事で一度でNO MORE!もう結構です!雪のそり滑りその物。傾斜があるので雪の斜面より怖いかも!

 

中でも人気なのはボートのような2人乗りに乗って丘の上まで登り(もちろん自動です)、そこから斜面を下って来る乗り物!ブレーキとアクセルがあるからスピードは調整可能。2ボート分のチケットを買って列に並ぶ。ナッツ&ダーリン、みーこ&ベリー。でもベリー大丈夫かなぁ~?並ぶ事15分弱。順番が回ってくると、やっぱりべリーは小さくて無理だった。もうじき2歳のベリーだけど、発育の標準曲線からしっかりと下回った成長ぶり。1歳になったばかりと言われる事もあるほどの大きさだから、やっぱり無理でした。ナッツとダーリンが滑り下りて来るのを見てみよう。でもなかなか降りてこないし、日なたは暑いし・・・といことで日陰に避難。

10分程経ってダーリンとナッツが戻って来た。かなり楽しかった様子。さっきの1ボート分のチケットが残っているので次はみーことナッツ。さっきよりも列は長くなっていた。「ママ~、おもしろいよぉ!」って言うけれど、ちょっと怖いんですけど・・・順番になってボートに乗り込んで、アクセルとブレーキの使い方を確認してスタート。頂上に着くまでは自動で登って行く。ゆったりと眺めがいい。カートに乗って高原の散歩ってところ。

そして頂上に着くとそこから下って行く。スピードが出過ぎると怖いのでブレーキをかけながら下っていると・・・後ろから声が、やばい遅かったのか、後ろの親子連れに追いつかれてしまった!スピードを上げないとぶつかってしまう!きっと「早く進めぇ~!」って言っているようだ。今度はぶつかる方が怖いのでスピードUP.慣れて来たので、速くても楽しめる。そして楽しんでいる頃にはあっという間に終点!もう一回ってナッツは言うけど、もう並ぶのはごめんです。

他におもしろい乗り物を探してみよう。空中散歩のブランコがおもしろそう!ダーリンがさっさと行ってしまった!確かにおもしろそう。これを見たナッツも乗りたがる。次はナッツ!って思いったら7歳以上からだった・・・がっかりするナッツ・・・代わりになる乗り物は―――――あった!ボートに乗って池にジャボーン!水しぶきがすごい!これならいいかもと思ったら、これも7歳以上・・・ごめん、ナッツ・・・

もうグレてしまったナッツ。小学生以上の子ども向けの乗り物が多い中で、ゴーカートならベリーも乗れるよ。それに本物のシャベルカーのような操作ができる乗り物。石をシャベルですくい、別の位置に落とすゲーム。どちらの乗り物も€1.5程で5分程楽しめるのは、有難い。初めはスネテいたけど、ダーリンがシャベルカーで砂利をすくうのを見ていると、「やってみる!」って興味を示した。これでご機嫌がよくなったかな?次はバイクのゴーカート。これまた、初めは「イヤ!」って拒んでいたけど、みーことベリーが乗っているのを見て、「やってみる!」って食いついて来た!やっぱり楽しいらしい。みーこと追いかけっこ。日本のゴーカートより長く乗っていられるので十分楽しめた。

13:00 2時間たっぷり楽しんだレジャーパークを後にする。山の斜面を上手に利用したレジャー施設で夏の高原を満喫できました。ここの駐車場は無料。さぁ、山を越えてイタリアに行こう。

モンタンヴェール駅の横の道をまっすぐ行けばフランスとイタリアを繋ぐトンネルに至る。ナビ通りに順調に進行して行くと・・・渋滞にハマってしまった。10分経ってもなかなか先には進まない。みんなエンジンは切ってしまう。アイドリングする人はほとんどいない。日本と違います。見習うべきです!中には車から降りてストレッチ体操をする人まで!他にルートがないかスマホのGPSで調べると、「新しいルートが見つかりました。」というので、指示に従って渋滞から外れて来た道を戻る。そして・・・・またUターンしてさっきの渋滞の道に案内された!なんてこった!!時間を取られただけだ!このおバカナビ!やはりイタリアのトリノ方面に出るにはこのルートしかない。仕方がなくさっきより後ろの位置に並ぶ。5分起き程に数10mだけ進む。その時だけ、エンジンをかけて、止まったら、みんなエンジンを切る。エコだぁ~!そして外に出て、ストレッチやウォーキングをする人まで。事故かなぁ~?不安になってきたので歩いて来たマダムに話かけてみる。でも英語なのでわかってもらえず、娘さんが通訳してくれた。どうやらトンネルの信号待ちで渋滞しているらしい。それでも5分か10分起きに少しずつ進むのでこのまま待つしかない。

待つこと1時間。ようやくトンネルが見えて来た。渋滞の列は2~3kmなのにこんなに待ってしまった。トンネルの前には料金所があり、その先に信号がある。片側通行なので、イタリアからの車と、イタリアに行く車が相互に通行しているので時間がかかる。それに、料金所も、4つあるけれど、1つずつ順番にバーが開く仕組み。なのでこれまた時間がかかる。きっとこのバーで時間調整しているのだろう。トラックが優先のようで、列に並ばず、優先レーンを走って行く。

そして、通行料€40.9を支払って、トンネルの信号が青になるのを待つことさらに20分。14:20にようやく念願のシャモ二ートンネルを通過できました。

【 vol.13 トンネルを越えてイタリア・アオスタへ へつづく 】

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シャモ二ー・モンブラン モンタンヴェール登山鉄道

子連れ南フランス・イタリア・スイスドライブ vol.11

2013.08.09 (fri)

7:00  ちょっと眠いけど、気合いを入れて起きる。今日はモンタンヴェール登山鉄道に乗って、メール・ド・グラス氷河を見に行く。夏の登山シーズンは鉄道もロープーウェイも混雑するようなので、午前早く出発する方がいいかも!と言う事で1時間程で身支度を終え、チェックアウト。せっかくの素敵なお部屋なので、もう少しゆっくりしたかった~ぁ。

8:15 ホテルを出る。昨夜の雨がすっかりあがって、曇り空だけど雨の心配はいらないようだ。ホテル横の本屋さん前にはかわいいポストカードがいっぱい並んでいる。登山鉄道が優先だけど、どうしても気になるのでついつい寄り道。シャモ二ー・モンブラン、モンタンヴェールをモチーフにした絵葉書は写真のポストカードより興味をそそられる。それに店内にもかわいいキッズの本屋シールなどが置かれていてる。あまりにも遅いのでダーリンに「早く~!」と言われてしまい、急いでお会計。

昨夜の恐怖の地下駐車のあるビルはどうやらコンドミニアムだった。

8:45 モンタンヴェール鉄道までは駐車から数分。駅前に駐車場があるので止めようとするが、もうこの時間で満車。でも塗装のされていない奥の空き地が駐車場があるので、ここに止めて駅まで歩く。夏のシャモ二ー。雲の切れ間からモンブランが少し顔を出している。でも、雲もモンブラン山頂も雪で白いので、よく見ないと山か雲かわかりにくい。空気は涼しい。薄手の長袖にカーディガンやパーカーを来て、ちょうどいい気候。

モンタンヴェールの列車は一足先に出発してしまう。次の出発の列車のチケットを購入。モンタンヴェール登山鉄道往復と、メール・ド・グラス氷河のロープーウェイの乗車券セットで大人€27.5 子ども€23.5。2歳未満のベリーはタダでした。幸い、このモンタンヴェール登山鉄道は2歳未満のベリーも乗車できた。「ロープーウェイ・エギーユ・デュ・ミディでは3歳未満の子どもの乗車はお薦めできません。」とあった。初めから、エギーユ・デュ・ミディは4000mもあるので高山病の発症を恐れてプランには入れていなかった。正解!

 

9:14発のチケット。まだ20分程時間があるので、列車内で食べるおやつを買って行こう。駅前にスナックの売店ある。サンドウィッチやクレープもあるので朝食にぴったりと思っていたら、まだ準備中だから調理するまでに15分程かかると言うので、目の前にあるお菓子で手を打つ。ダーリンは寒いに関わらず、朝からビールとポテトチップス。ナッツとベリーにはパン代わりにマドレーヌを購入。みーこはメール・ド・グラスに着いてから、食べよう。

9:10 もたもたしていると、すでに乗車客が列をなしていた。「席って決まっているのかなぁ?」とダーリンが言うので、「たぶん、自由席じゃない?」って言うと、「席は決まっていませんよ。」って前に並んでいた、おじさんが答えてくれた。後ろ姿で、髪の毛がグレーがかっていたので全く日本人とは気付かなかった。それにしても乗客のほとんどは登山目的の人ばかり。日本人のおじさんも登山ボーイ!登山靴を履いて、リュックを背負って山ボーイに山ガール。みーこたちのようなお客さんは2、3割くらい。

9:14 席はどんどん占領されて行き、かろうじて一番端の席が残っていたのでここに座われた。座ると同時にビールとポテトチップスを開くダーリン。「お菓子食べる~!」と言うナッツ&ベリー。列車が動き出した時には、すでに口動いていた3人。

坂道を上っているのが分かるほどに斜めになっている。みーこは進行方向と逆を向いているのでおしりが前滑り落ちる感じ。森の中を登って行く。何か動物がいるかなと楽しみながら外を眺める。でも見つからない。途中、下りの列車とすれ違い。ゆっくり登って行く登山鉄道。

出発して15分も過ぎるとだんだんゴールのメール・ド・グラス。外には氷河を被った山が近くなり、氷河が溶けて滝になっている風景も眺められます。しかも、ホテルがある!『グラン・オテル・デュ・モンタンヴェール」というホテル。登山鉄道のレールギリギリに建っているレンガ造りのホテル。中はどんなんだろう?なぜかワクワクしながら通り過ぎていいた。

9:40 メール・ド・グラスに到着。列車を降りると、寒ぅ!!シャモ二ーでは上着を脱いでも大丈夫そうだったけど、ここは寒い。しかも雲が厚く空を覆っている。こんな時に限って・・・天気に恵まれない・・・赤い車体に可愛い絵が書かれた登山列車の前でみんな記念撮影。列車が出発しない前にみーこ達も写真を撮っておこう。

ここから見る氷河はご立派です。カナダのロッキー山脈でみた氷河を思い出す。氷河の谷が下に見える。ロープーウェイで下れば下の氷河の洞窟に入れるようだ。でもそのためには、400段もの階段を降りなければならない。う________________ん・・・・・

まずは小さなクリスタルギャラリーを覗いてみよう。中は真っ暗。キラキラと石?が光っている。足元が滑りやすいので、ベリーを抱っこしているので気を付けよう。たった100m程のギャラリーでした。

外に出ると、カフェがあるので、中に入って体を温めよう。本当なら、このテラス席に座ってこのメール・ド・グラス氷河を楽しみながら、お茶するんだろうけど、今日のような肌寒い曇りだとテラスに座ってと言うのが・・・晴れていればよかったのに・・・熱いカフェとホットミルク。それと駅の売店で買ったドーナッツで10:00のおやつタイム。まだ食事系は準備中だったのでドリンクだけの注文でした。

外に出て、今度はロープーウェイに乗って氷河の近くまで行く。とっても空いているロープウェイ。立ち乗りで8人程が乗れる。乗車時間は、たった5~10分程。木を上から眺められるので、ナッツは大喜び。氷河もだんだん近づいてきて、大人もわくわくする。でも晴れていたらなぁというのが今日の本音。

ロープーウェイを降りると、やっぱり寒い!ダーリンは階段を下って氷河の洞窟に行こうって言うけど、みーこはここから眺める氷河で十分満喫できちゃったよぉ!それにベリーを抱っこして、帰りにこの400段近い階段を上ると考えるだけで、ごめんです・・・と言う事で再びロープーウェイに乗る事に!それにナッツは「早く滑り台しようよぉ~!」って!そう、駐車場の奥にレジャーパークがあったのです。長い滑り台や、ボートのような乗り物に乗って斜面を下ったり!確かに楽しそう。

帰りのロープーウェイは誰もいない。みんな氷河の洞窟に行っているから。ロープーウェイを降りたら、ちょうど登山列車が待っている。これに乗って麓に戻ろう。来る時の列車は混雑していたけど、帰りの列車は空いてる。我らのような家族連れがほとんど。そして、帰りの列車の椅子は暖房が効いていて快適。おまけに斜めになって走る為、椅子から滑らないようにお尻の方が低く斜めになっている作りで、滑り落ちそうになる事はありませんでした。途中、車窓の外を見ると、森林の中をハイキングしている家族連れがいました。特別登山って格好でなく、ラフな格好で10歳前後の2人の子どもを連れていました。こんな楽しみ方もあるんだね ♪

 

駅に到着するともう寒くはない!モンタンヴェールは標高1913m、シャモ二ーは1035m、この900mの差って大きい!

【 vol.12  シャモ二ーのレジャーパーク&シャモ二ーのトンネルを越えてイタリアへ へ続く】

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恐怖のフランス・シャモ二― ドライブ・パーキング

子連れ 南フランス・イタリア・スイスドライブ  vol.10

2013.08.08  (thu)

スイス・レザン  ⇒  フランス・シャモ二ー  90km 1h30min

18:30      レザンの坂道を下り切ってようやくハイウェイに入った。これでくねくね道が終わったと思ったけれど、ハイウェイを利用するのはたった30km弱。時間にして15分程。そしたら、再び一般道の山林道路。

さっきのレザンの坂道に比べたら緩やかだけど、それでもくねくね道。ナッツがお腹が痛いと言うので、GSに寄って、トイレを借りて休憩。結局、お腹が痛くて、う〇ちと言うわけではなかったようだ。車を降りたらよくなったらしい。

再び車に乗って山林を走る。GSを出発して10分も経たない所で、またもやナッツが「お腹が苦しい~」と言う。どうもこのカーブで車酔いしているようだ。ナッツが「お腹が苦しい~。」と言っていた矢先、ベリーが吐いた!ベリーも車酔いしてしまった!ベリーは常に吐き癖がある。ナッツは生まれてこの方、1,2回しか吐いた事がない。だから、「苦しい~」と言うだけで吐きはしない。が・・・ベリーは吐く!たまたまベリーの肩にかけていたタオルが嘔吐物を包みこんでくれたので、シートは汚れず、他の衣類の被害も最小限で免れた。でも匂いが・・・みーこも苦手だけど、ナッツが「臭い~、ベリーよらないで!」って怒っている。早くシャモ二ーにつかないかな。

20:15 予定では8時前には着く予定だったけど、雨の山林で安全運転できたので、ようやくシャモ二ー付近にやって来た。ぽつぽつと家が現れ始め、5~10分走るとシャモ二ー中心に到着。ナビは今夜のホテル 『Grand Hotel des Alpes』に設定してある。ナビ通りに順調に車を走らせると・・・通行禁止になってしまった!歩行者専用道路だ。仕方がないので、ナビを無視して、ホテルに通じる道を探すも進入禁止!どうやらホテルは遊歩道の中にあるようだ。でも、予約時には『専用駐車場あり』とあった。もう一度ホテルに通じる道がないか探してみる。すると、さっき通った道で、進入禁止の所に、インターホーンがある。これは確か、インターホーンで話し掛けて、許可された車だけが通れる仕組み。インターホーンを押してみるが返事がない・・・ダメだ・・・

さっき公共駐車場があったのでそこに止めよう。でもこの公共駐車場も、ほぼいっぱいだったが、空きが出たかも。行ってみる。すると、前の車が駐車場と反対の地下道に進んで行った。「これホテルに通じる道だ。」と言って前の車の後について狭い地下に進んで行く。すると・・・行き止まり・・・どうやら間違えたようだ。引き返す。

が_____________________ゲートが開かない!厚い木のゲート。壁にあるボタンを押すも、何をしても開かない!しまった!閉じ込められた!真っ暗な不気味な地下駐車場。ホコリを被っている車さえある。どうしよう・・・・????

扉があるので、どこか開くかも。ナッツとベリーは寝入っているので、みーこが建物内に入って助けを求めよう。いくつもある扉のうち、ようやく3つ目のドアが開いていた。中に入るとまだ新しい。マンションかホテルかようだ。でも誰もいそうもない。階段を上ると外の明かりが差し込んで明るくなって来た。「someboby here?」と問いかけてみるが、返事はいない。ひと気のない通路。すると1人のお爺さんに遭遇。助かった~ぁ、と思い話しかけると、「下のオフィスに行ってごらん。今急いでいるから!」と言ってこの場をさっさと去ってしまった。そんなぁ~・・・言われた通り、階段を下ってドアを叩くも誰もいない・・・どうしよう・・・ひとまず車に戻ろう。

20:45  車に戻ると、次はダーリンが言ってくる事に。無事助けを見つけだせたらいいんだけど・・・しばらくすると、携帯が鳴った。ダーリンからだ。どうしたんだろう?出てみると「中に入れなくなったから来て!」と言う。なんの事だかわからない。電話を切ろうとすると、「このままビルの中に入って来て、ドアを開けて。」と言う。言われるままに中に入り、階段を昇って、廊下を歩いてみる。すると、エントランスの外にダーリンがいた。どうやらこのエントランスのドアがオートロックになっていて中に入れなくなってしまった。

車に戻って次の策を考える。分厚いゲートの所に行って助けを求めよう。エンジンを駆けてヘッドライトで照らす。分厚い木のゲート。かろうじて足元20~30cmだけが金網になっているので、ここから歩行者に声を掛ける。ちょっと無様な光景。まるで猿が金網越しに餌をねだるような光景です。そして犬の散歩をしているお兄さんが通った。「help me」と言うと気付いてくれて来てくれたけど、「警察に電話して。」と言って立ち去ってしまった・・・悲しい・・・

ホテルにも電話をしてみる。事情を話すと「どこの建物の駐車場?」と言うが初めてのシャモ二ーで建物名なんてわからない。「今外に見える物は?」と聞くけれど、この金網からではそんなに詳しくは見えない。そう伝えると、助けようがないと言うような返事・・・みーこの電話の声で目を覚ましたベリー。でもナッツは寝ている。幸せなナッツ。しかたがないので通行人に助けを求める。日も落ちて、雨の降って外も暗いのに、この駐車場はさらに暗い。人は通らないし、ガソリンも少なくなってきてる。エンジンは切っておこう。エンジンを切ると、ライトも消えて、暗くなった。蒸し暑いのか、寒いのかわからないけど、冷や汗と怖い雰囲気で鳥肌が立つ気分。暗いし、怖いし。

誰かいる!今度はお爺さん。すると、もう一人マダムが現れて、「ヘルプ~、ミ~ィ!」って叫ぶと気づいてくれて、そばに来てくれた。訳を話すと、「今、ホテルの人を呼んで来るから待っていてくれ。」と言ってくれました。しかもマダムは我らが不安にならないようにずっと、雨が降る中、外でお爺さんの戻りを一緒に待っていてくれました。数分してお爺さんが、若い女性のホテルスタッフを連れて来てくれました。でも、この女性でもこのゲートは開けれないようだ。すると、「もう少し待ってて。」と言い、もう一度この場を離れて行きました。そして、車のヘッドライトと一緒に戻って来たと思うとゲートが開いた!!

21:30 なんと、このマンションの住民の車と一緒に戻って来てくれたのです。センサーで反応するゲートなので、このセンサーを持っている車の保有者を探してきてくれました。閉じ込められてから約1時間後、雨が降りしきる外に出れて、嬉しいあまりに涙がこぼれてきました。親身になって助けを探してくれたお爺さん、ずっと待っていてくれたマダム、車を探してくれたホテルのお姉さん、本当に本当にありがとうございます。フランス語の「Merci Beaucouq」英語の「Thank you so much」、やっぱり日本語の「ありがとうございます。」が一番気持ちを伝えやすかった。本当に本当にありがとうございました。

さっきまでいっぱいだった公共駐車場にも空きが目立つようになった。今夜はここに止めてホテルまで行こう。ベリーをベビーカーに乗せて、スーツケースを転がして、雨の降るシャモ二ーをGrand Hotel des Alpes』 を探して歩く。レストランの人に道を尋ねてやっとたどり着いた。ホテルは落ち着いクラシカルな雰囲気。「よかったわねぇ。」とホテルの従業員。案内された部屋は、昨日までとは大違いの落ち着いた高級な雰囲気。部屋は狭いけど、調度品が素晴らしい。ベッドもフカフカ。もうこのまま寝たいけど、夕飯を食べていないので子どもたちに何か食べさせたい。スーパーで買って部屋で食べたいけど。

22:00 もうこんな時間なので、開いているお店はレストランだけ。テイクアウトのお店は、閉店の片付け最中。ホテルのフロントにルームサービスができるか聞くと、残念ながらないので、近くのレストランに行くしかない。すぐ近くのお店を紹介してくれたので、行ってみる。眠いかと思ったナッツ&ベリーは目が冴えている。みーこはさっきの事件が衝撃過ぎて食べる気にはなれない・・・とりあえず、オニオンスープを注文。ダーリンはサラダとホタテのグリルを注文。確かにこのオニオン・スープはおいしくて、ベリーが喜んで食べた。ホタテも美味しかったけど、なにしろ衝撃が大きすぎて胃が痛い・・・衝撃のあまり写真を撮るのも忘れてしまった・・・

22:45 食事を終えて、ホテルに戻る。日本は暑いらしい。我らの自宅があるお山の盆地は連日日本一の暑さを競って40℃のようだ。一方ここは長袖が必要な程肌寒い。快適なホテルの部屋に戻って、バスタブにお湯を溜めて温まろう。

【 vol. 11   シャモ二ー・モンブラン モンタンーヴェール登山鉄道 へつづく 】

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